目次
PE(ポリエチレン)
Q:PEを使い自動車部品を生産しています。粉砕粒が毛羽立って困っています。
粉砕機を使い樹脂リサイクルをしていますが、粉砕粒が毛羽立って材料タンク内で詰まったり、成形機ホッパー内でブリッジを起こしてしまい、連続成形できなくて生産性を上げられず困っております。何か良い方法はありますか?
A:粒断機でPE材の粒は毛羽立ちを解消
粒断機でテストカットしたところ、PE材の粒は毛羽立つことがなくなりました。デモ機貸出を活用し連続成形を行なったところ、樹脂の輸送トラブルと成形機ホッパー内のブリッジの問題は解消され、24時間連続成形が可能となり粒断機を導入させて頂きました。
PBT(ポリブチレンテレフタレート)
Q:PBTを再利用すると変色する
PBTナチュラル材白を高速粉砕機で粉砕し、再利用しようとするとグレーに変色し、製品外観品質異常となってしまいます。低速粉砕機でもテストを試みましたが同じ状況で、材料リサイクルによる原価低減を実現することが出来ません。何か良い方法はありますか?
A:粒断機なら変色なし
粒断機でサンプルカットしたところ樹脂の変色は見られず、粒断機導入で材料リサイクルによる原価低減を実現することができました。
MIM(メタルインジェクションモールディング)
Q:通常の粉砕機では粒が揃わず安定成形できない
MIM(メタルインジェクションモールディング)による3次元形状の精密金属部品の成形を行なっておりますが、材料が高価なためリサイクルを検討しております。通常の粉砕機で試してみましたが、粒が揃わず安定成形を実現できません。また、通常の粉砕機では刃の磨耗が激しく、ランニングコストが高額になってしまいます。何か良い方法はありませんか?
A:粒断機で粒が安定を確認。ハイスピード鋼の刃でランニングコストも解決
粒断機によるサンプルカットを行ったところ、粒が安定しておりリサイクルが可能になりました。刃の磨耗も心配でしたが、ハイスピード鋼の刃を選択したところ、粒断機導入後、月480時間の稼働で一年半正常稼働出来ており、刃の磨耗によるランニングコストの課題も解決できました。
COP(シクロオレフィンポリマー)
Q:光学特性を維持した樹脂リサイクルが難しいです
光学機器のレンズをCOPで成形しております。材料が高額なため、リサイクルによる原価低減を検討したいと考えております。一般の粉砕機でテストしましたが、MI値(樹脂流動性の値)のバラツキが大きく、レンズの光学特性を得ることが出来ませんでした。透明の樹脂であることから、リサイクル材による変色も心配しています。何か良い方法は無いでしょうか?
A:粒断機で光学特性を維持した状態で20%のリサイクルが可能に
成形機のスクリュウ径が40φと小径であったため、小粒刃(2.1㎜×3.5㎜)でテストを繰り返し成形したところ、MI値は適正範囲に留まり、光学特性を維持した状態で20%のリサイクルが可能となりました。また、粒断機のリサイクル材では樹脂の変色も発生しませんでした。
PVC(ポリ塩化ビニル・塩ビ)
Q:柔らかいPVCのリサイクル材がうまくいかない
PVCにて医療機器の成形を行なっております。PVCは柔らかく、通常の粉砕機ではうまく切断できず、ホッパー内でブリッジを起こし、リサイクル材を使用して連続成形ができません。柔らかい樹脂でも均一にカットはできるでしょうか?
A:軟質材専用の粒断機できれいなカットが可能に
軟質材専用の粒断機でテストカットしたところ、粒状にきれいに砕くことができ、連続成形のテストで良好な結果を得ました。結果、粒断機導入により原価低減を実現することが出来ました。また、Co2削減の観点からも廃棄樹脂削減により、スコープ3でのCo2削減効果を得ることができました。
PA(ポリアミド)
Q:粉砕によりガラス強化材の繊維長が短くなり、製品強度を保てるかが悩み
金属製自動車部品の代替としてPAガラス30%を採用しております。原価低減のため、リサイクルを検討しておりますが、粉砕によりガラス強化材の繊維長が短くなり、製品強度を保てるか悩んでおります。何か良い方法はあるのでしょうか?
A:粒断機ではガラス繊維長を損なわずにカットできました
粒断機でのサンプルカットと、他社粉砕機で粉砕したサンプルと比較分析をしたところ、粒断機ではガラス繊維長を損なわずにカットできることが分りました。ガラス繊維等強化材を含む樹脂材料のリサイクルでは、粒断機の性能は他社粉砕機と比較し、優位であることが分りました。
PPS(ポリフェニレンサルファイド)
Q:炭化した黒点不良で電子部品の絶縁品質を保てない
PPSガラス40%の樹脂で電子部品を成形しております。高速粉砕機でスプルランナーを粉砕し、材料還元を行なっておりますが粉が多く、炭化した黒点不良により、電子部品の絶縁品質を保てず、製品不良選別に人手が掛かり生産性を上げることができません。また、高速粉砕機で粉砕を行なうと、スクリーンが長穴状に磨耗し、長いスプルランナーが出てしまい、成形機ホッパー上でブリッジを起こし、連続成形ができません。さらに、ガラス40%を含むため、粉砕機の刃の磨耗が激しく頻繁に刃を研ぐため、ランニングコストも掛かってしまいます。何か良い対応策は無いでしょうか?
A:粒断機で粉による黒点不良は激減
粒断機でテストカットを行ったところ、黒点の原因と考えられる微粉末はほほ発生せず、細かい粒は見られるものの製品品質への影響は無く、粉による黒点不良は激減しました。また、ミスカットによる成形機ホッパーでの樹脂のブリッジは無くなり、24時間連続成形が可能になり生産性も向上しました。更に、ハイスピード鋼のオプション刃を採用したところ、従来に比べランニングコストも低減することができました。
PEEK(ピーク)
Q:高粘度で高硬度の樹脂がうまくリサイクルできません
スーパーエンプラのPEEKを使い、航空機部品を成形しています。樹脂が高価であることから、リサイクルを検討しております。高粘度でとても硬い樹脂のため、スプルランナーは汎用樹脂に比べ太くなる傾向に有り、通常の粉砕機では刃の欠けの問題や、均等に砕くことができず、うまくリサイクルができません。何か良い方法はありませんか?
A:粒断機で一定の条件のもと、リサイクル可能な粒を得れました
粒断機でテストカットを行ったところ、一定の条件のもと、リサイクル可能な粒を得ることができました。刃の磨耗については通常の樹脂よりも磨耗は早いことが分り、粒断機のメンテナンスコストと、リサイクルによる樹脂還元メリットと比較したところ、メリットがコストを上回っていましたので、粒断機の導入を決定致しました。また、刃の欠けの懸念もあることから、スクリューシリンダーへ金属が供給されないように、金属除去装置による対策も別に行なっています。
ハーモの『粒断機』
樹脂のリサイクル率向上で製造原価低減に貢献します
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環境に配慮し材料コストにも貢献|粒断機・混合機の紹介動画
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