2023年2月22日に開催したハーモウェブセミナー【姿勢制御をサーボにするだけでできる省人化と自動化】の動画といただいたご質問への回答を掲載いたします。ぜひご覧ください。
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ウェブセミナー内容
01. 成形工場における人手不足の現状
(セミナー動画はこちら 1:53~)
生産年齢人口の減少と課題
今後15年で16.1%以上の生産性向上が必要
厚生労働省によると日本の生産年齢人口は、2020年7508万人から2036年には6300万人へ減少すると予測されています。また、2020年の平均就業者数は6678万人で、生産年齢人口に対する就業者数の割合は、88.9%に留まります。
出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)
就業者数の割合が同じだとすると、2036年の就業者数は5600万人となり、2020年に比べ1000万人以上減少する事が予測され、今後15年で16.1%以上の生産性向上が必要となります。
射出成形現場での人手不足が深刻化
4件の求人に対して1人しか労働者がいない
- 生産工場の重要な労働力である外国人の技能実習生は新型コロナの影響により、いまだ日本への渡航が伸び悩んでいる
- 2022年12月時点での有効求人倍率(※全業種)は全国平均で1.35
- 1.0より少ない都道府県はない、つまりどこも人手不足といえる
- 地方においては最大の福井県の1.94を筆頭に、1.3を超える地域も多い
- プラスチック製品製造工場は3~4倍
02. 見る・切る・入れる・組み立てるを自動化する
(セミナー動画はこちら 5:10~)
1. カメラ検査などの『見る』工程
自動化でできること
- カメラと連動して良品と不良品の自動振り分けを行う
- 今まで人の目で行っていた検査を自動化することにより省人化が可能
課題
- 専用のカメラ検査装置を入れるほどの費用をかけられない
2. ゲートカットのための『切る』工程
自動化でできること
- 製品取出し後、型外の待機型ニッパでゲートカット
- 作業者の負担および、人件費削減に貢献
課題
3. インサート動作などの『入れる』工程
自動化でできること
- 人の手に頼っていたインサート成形において、「ワーク供給機」と「自動インサート品取り出し」を導入することにより、大幅な省人化を進めることが可能
課題
- ワーク受け取り時、金型内、受け取り後の取り出し動作の二次工程の動作が複雑
4. 製品同士を『組み立てる』工程
自動化でできること
- 2種類の成形品の組み立てを「ロボット」と「二次加工機」を連動させて自動化
課題
このように、二次工程を自動化することにより人手不足の解決に期待できる一方、課題もあります。取り出しロボットの姿勢サーボ動作を取り入れることで、これらの課題を解決できます。
03. 姿勢サーボ動作でできること
(セミナー動画はこちら 8:03~)
姿勢サーボ動作
Ryタイプ
水平動作+垂直旋回の2軸姿勢サーボ
Rzタイプ
水平動作+水平旋回の2軸姿勢サーボ
1. カメラ検査などの『見る』工程(例)
- 9軸制御による製品の黒点検査
- 検査場所は「全面4ヶ所」「側面4ヶ所」の8ヶ所。姿勢サーボを使用して行う
- カメラ検査にてNG表示はモニターにて表示
2. ゲートカットのための『切る』工程(例)
- 角度のあるゲートを姿勢サーボ機を使用してカット
- ニッパは固定のまま、姿勢サーボで角度調整しカットが可能
3. インサート動作などの『入れる』工程(例)
- 取出機は姿勢2軸サーボ機用いて、3面(4面)チャックにて一連の取出しインサートを行う
- 2次加工は単純にカットと反転のユニットを並べて、取出機が主な作業を行なう
4. 製品同士を『組み立てる』工程(例)
プラレールチェーンSC用棚板の組み立て動作
- ストッカーにある専用トレー内SC本体を取出し前に揃える動作
- SC本体を工程テーブルへ置く
- 棚板成形品を取出し180°姿勢サブ側にてカット
- 棚板を90°姿勢 90°旋回し治具上へ配置
- 棚板取出しチャック面にて一個取出す
- SC本体へ旋回多数ポイントにて挿入動作2回繰り返す
- 挿入後SC本体・棚板をストッカー専用トレー内に戻す
- 専用トレー内隣りのSC本体を取出し繰り返す
04. 姿勢サーボ機を使った具体事例
(セミナー動画はこちら 14:46~)
効果01 ニッパ使用数が4個から1個にコストダウン
段取り時間も半減 ニッパカット時にゲートにブレードが入りにくい角度の場合、姿勢サーボで角度を調整してゲートカットしやすくする。
効果02 取り出し後の仕分け作業が1日60分→0分に
LRのセット取りの場合、ゲートカットした後のLRキャビ分けに姿勢サーボを使って各コンテナに振り分ける
効果03 コンテナ内スペースの有効利用ができて一箱の製品入り数が2倍に
長手方向の製品をコンベヤまたはコンテナに置くときに、垂直反転させて置きやすくする。また段積みで角度を変えて置く。形状によっては180度変えて交互に置く。
効果04 目視で裏面ショートを作業者が専属で見ていたが自動化して省人化できた
製品取り出し後のカメラ検査において、角度を変えてカメラから視認しやすいようにする。
効果05 刻印を作業者が専属でしていたが自動化して省人化できた
製品取り出し後のレーザーによる刻印のために、レーザーから照射しやすい位置に向ける。
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