2024年4月24日(水)に開催したハーモウェブセミナー「新入社員向け!射出成形と合理化機器」の動画といただいたご質問への回答を掲載いたします。ぜひご覧ください。
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ウェブセミナー内容
- 射出成形の基礎知識
- 射出成形周辺機器の種類と役割
- 射出成形が直面している課題にハーモが解決できることとは
- まとめ
01. 射出成形の基礎知識
(セミナー動画はこちら 1:54~)
射出成形とは
射出成形はプラスチック樹脂を加熱溶融し、金型に射出することで成形品を形作る成形法です。射出成形で作られる製品はテレビや洗濯機などの電化製品や、ドライバー・ハサミなどの日用品、自動車部品などの大きな工業製品まで、幅広く用いられている生産方式です。
射出成形の原理
- 樹脂を加熱して溶かす
- 金型に流し込む
- 冷やして固める
- 取り出す
イメージとして、チョコレートを作る工程に似ています。
プラスチック成形法の種類
1. 射出成形法
金型内に加熱溶融させたプラスチックを高圧で金型内に射出して成形
【製品例】 プラモデル、ペットボトルキャップ、自動車部品など
2. 押し出し成形法
加熱溶融させた樹脂(プラスチック)を押し出して、連続的に成形する方法
【製品例】 パイプ、ダクト、チューブ(長尺成形品を成形加工)
3. ブロー成形法(中空成形)
ボトルの基本的成形方法。中空製品を押し出し、膨らませる
【製品例】 ペットボトル、シャンプーのボトル、マヨネーズのボトルなど
4. 真空成形法
熱を加えることにより、熱可塑性のプラスチックシートを軟化させた 後に、真空によりシートを成形型に密着させて一定形状に成形する方法
【製品例】 卵のパック、食品トレーなど薄肉の樹脂容器、バスタブ
5. フィルム成形法(インフレーション成形)
熱ロールと冷却ロールを使ってシートやフィルムを成形
【製品例】 ゴミ袋・ポリ袋
プラスチック加工の用途
身の回りのあらゆるものがプラスチック加工で作られています。特に近年では「軽量化」が大きなテーマであると共に、「耐久性」「耐熱性」「対薬品性」「耐腐食性」「バリア性」「ディスポーザブル化」などの多様な機能や用途がプラスチック加工に求められています。
射出成形の用途例
自動車関連(外装品、エンジンルーム、運転席)、大型家電、小型家電、事務機器、情報・通信機器、光学機器・レンズ、住宅・建築、容器・包装、スポーツ・レジャー、文房具・玩具、医療、航空機、舟艇・船舶
射出成形機の基本的な名称
射出成形の基本的な工程
成形工程1 「型閉じ・型締め」
金型(雄・雌)を可動側と固定側にそれぞれ取り付け、 三次元形状(キャビティ)を予め作成。可動側ダイプ レートを閉じ、型締め装置で金型を締め付ける
成形工程2 「ノズル接」
金型に溶かした樹脂を注入するために、シリンダーノズルを金型に密着させる
成形工程3 「射出」
溶融樹脂を速度調整および圧力をかけて金型内に注入する
成形工程4「保圧」
溶融樹脂に一定の圧力を加え、収縮しながら徐々に冷える成形品に溶けたプラスチックを少し補充する
成形工程5「冷却」
金型内に流し込まれたプラスチック材料(ペレット)が 固まるまで、圧力をかけたまま冷却する
成形工程6「可塑化」
プラスチック材料(ペレット)を加熱シリンダ内で200~ 300℃に加熱し、溶融し、次の成形のために溜めておく
成形工程7「型開き」
可動側ダイプレートを可動させ、金型を開く
成形工程8 「取り出し」
金型が開いたら、突き出し装置(エジェクターピン)で 成形品を押し出す。その際に、成形品に傷がつかないよう、通常は自動取出しロボット等を使って取り出す
プラスチックの種類
プラスチックは「熱可塑性樹脂」と「熱硬化性樹脂」に大きく分けられます。
熱可塑性樹脂
「可塑性」とは固体に加圧し変形させた後、圧力を除いても歪みがそのまま残る (元に戻らない)性質を指します。加熱により可塑性が生じる樹脂が熱可塑性樹脂です。高温で溶融し、冷やすと固化する特性によりリサイクルできる樹脂です。
熱硬化性樹脂
「熱硬化性」とは加熱により固化する性質を指します。硬化後、再加熱で液状にな ることはありません。強度と耐熱性に優れています。(イメージとしてはお菓子のクッキーのような性質)
02. 射出成形周辺機器の種類と役割
(セミナー動画はこちら 14:02~)
射出成形の周辺機器
プラスチック射出成形においては成形機と金型の他に様々な周辺機器が必要です。成形品取出しロボット、ストック装置、再生材するための粉砕機(ハーモでは粒断機)、温調機、材料乾燥機など、 射出成形で自動化を進め、生産性を向上するためにはこれら周辺機器の活用が不可欠です。
射出成形の前後工程
射出成形周辺機器の種類と役割はこちらをご覧ください
『射出成形の周辺機器の種類』を見る
『射出成形の周辺機器による課題解決』ページを見る
03. 射出成形が直面している課題にハーモが解決できることとは
(セミナー動画はこちら 26:35~)
射出成形工場で起きている5つの課題
「ものつくりスマート化ロードマップ調査」の7項目の内、実際の射出成形現場でよくお聞きする課題を5つ取り上げてみました。
1. 品質の向上
2. コストの削減
生産性の向上
人材不足・育成対応
リスク管理の強化
射出成形が直面している課題にハーモが解決できる『トータルリンク』
トータルリンクとは?
周辺機器の「設定」「起動」「停止」を一括で管理し、射出成形の自動化・品質向上・コスト低減を実現するハーモのオリジナル製品です。
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04. まとめ
射出成形の「前後工程」全てに対応 プラスチック射出成形に必要な「成形品取出ロボット」と「周辺自動化機器」の全てを生産しているのは国内で唯一私たちだけです。 射出成形ラインの自動化・省人化、生産性、不良対策、安定品質など多岐にわたるお客様の課題に対して、最適解をトータルでご提案いたします。
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