自動金型温度調節機 HMC-FAeシリーズ
HMC-FAeシリーズ(大温度差システム搭載インバータ金型温調機)
HMC-F743Ae、HMC-F746Ae
- 金型温調機の性能は媒体水の循環温度差で決まります
- 温度差の最適化により節電と安定成形を両立します
金型温調機はなぜ大流量でなければいけないのか?
今まで当たり前であったことに私たちは疑問を感じました。
では、流量を減らしたらどうなるのか?
金型温調機は熱交換器ですが、研究の結果、下記がわかりました。
「熱交換量=温度差×流量(ポンプ周波数)=一定」
つまり、流量を減らしても冷却時間は変わりません。
温度差が過大でなければ、ポンプ周波数を引き下げても成形への影響はありませんでした。
右のモデルでは、戻り温度をわずか1℃増やすとポンプ電力は30%に激減します。
この省エネ手法は一般に「大温度差システム」と呼ばれて空調機で利用されています。
なぜ大幅な節電が可能なのか?
ポンプ電力は流量の3乗に比例する特性があります。
電源60Hz地域で、ポンプが40Hzの時の電力は右記のように求められます。
ポンプを使用する金型温調機は節電に最適な機器なのです。
金型温調機の性能とは何か?
金型温調機は行き温度が一定になるように温度制御しますが、運転開始後すぐに設定温度に達し、その後は当たり前のように一定に保ちます。しかし、見えないだけで、本当は金型の中ではダイナミックな変化が起きています。
右のグラフは実際の成形テストを基にしたモデルです。
行き温度は数分で一定に達しますが、温度差はその後も変化し続け、連続成形中も射出・冷却・取出にともなって常に変化します。この温度差が過大ならば、金型の温度分布がばらつき、冷却不足が発生してしまいます。(なお温度差は汎用成形で5°、精密成形で2°以内が推奨されています)
したがって、金型温調機の性能では温度差を許容範囲内に維持する能力が重要です。今までの金型温調機はポンプを常に高速で回すことで温度差の課題を無視してきましたが、能力に余裕がある分のエネルギーは無駄に消費していました。
インバータ金型温調機は独自技術で温度差を維持しながら、積極的に流量を減少させることで節電と安定成形の両立にはじめて成功しました。
温度差の見える化を実現したHMC-FAeシリーズ
タッチパネルを採用して温度差を見える化
- グラフ表示で長時間の変化や成形サイクル内の変化を観察
- 立ち上げ待ち時間の予測や品質管理、不良原因の追求に貢献
- ポンプ瞬時電力や周波数表示で、節電効果がひと目でわかります
- SDカードを内蔵し、過去のデータも自動的に蓄積されます
主な特徴
- 温度差をグラフ表示
- 時間軸を1秒、10秒、1分、1時間単位に切り替え可能
- -20℃~+20℃の範囲内で目盛シフトと目盛幅変更(1~5℃)可能
- 独自の最大温度差制御技術により温度差の大きな変化にも対応
- 放熱の多い金型(戻りの方が冷たい場合)にも対応します
- 周波数上限・下限設定など、拡張性を確保
- 温度差設定値(SV)は金型メモリ(0~99型)と連動・保存
SDカード内臓
温度差、周波数などの主要データを運転中のみ10,000時間以上蓄積自動グラフ作成ツールをSDカード内に添付します。
- ご利用には「MicrosoftExcel(2003以降)」をインストールしたPCとSDカードに対応したカードリーダが必要です
- 無駄な金型放熱を防ぐために、金型断熱板の使用をお勧めします。特にエンプラでは立ち上げ時間の短縮や安定成形に有効です
- 装置全体の節電効果は金型放熱を補うヒータ出力に依存するため金型温度ごとに限界があります
- 例として、設定70℃以下では最大で-70%、80℃では-22%、90℃では-15% が削減できます
製品動画
ハーモウェブセミナー|金型は熱交換器!射出成形の金型温度調節機選定の考え方Part1|2022/09/28開催
ハーモウェブセミナー|金型は熱交換器!射出成形の金型温度調節機選定の考え方Part2|2022/10/28開催
その他の金型温度調節機
製品に関するお問い合わせ
お電話でのお問い合わせ
受付時間 平日9:00〜17:00(土曜・日曜・祝日・弊社休業日は除く)
土日・休日はお問い合わせフォームまたは、FAXにてお問い合わせください。
Webからのお問い合わせ
故障やトラブルに関するお問い合わせ
お問い合わせいただく前に
機械に貼付されている銘板から下記をご確認いただいてからお問い合わせいただくとスムーズです。
- 機種名
- 製造番号
- エラー番号
故障やトラブルについてWebで問い合わせる
FAXで問い合わせる
営業所のご案内
東日本営業部
- 東京営業所
埼玉県・東京都(城北・城東)・千葉県・茨城県
TEL 048-291-1351(代) FAX 048-291-1352 - 横浜営業所
神奈川県・東京都(城西・城南・三多摩)・山梨県(上野原)・北海道
TEL 045-939-6010(代) FAX 045-933-0700 - 仙台営業所
青森県・秋田県・岩手県・山形県・宮城県
TEL 022-224-3067(代) FAX 022-224-8034 - 足利営業所
栃木県・群馬県
TEL 0284-44-2410(代) FAX 0284-42-9117
- 郡山営業所
福島県
TEL 024-925-3834(代) FAX 024-925-4072 - 上田営業所
長野県(北信・東信地方)
TEL 0268-25-3199(代) FAX 0268-24-6179 - 新潟営業所
新潟県
TEL 0256-34-7076(代) FAX 0256-35-1264
西日本営業部
- 長野営業所
長野県(中信・南信地方)・山梨県(甲府)
TEL 0265-76-0511(代) FAX 0265-72-8781 - 静岡営業所
静岡県
TEL 054-284-7821(代) FAX 054-284-3679 - 名古屋営業所
愛知県・岐阜県・三重県
TEL 052-804-6311(代) FAX 052-809-1131
- 富山営業所
富山県・石川県・福井県
TEL 076-423-3885(代) FAX 076-491-2064 - 大阪営業所
滋賀県・京都府・奈良県・和歌山県・大阪府・兵庫県・岡山県・徳島県
TEL 06-6748-8111(代) FAX 06-6748-8444 - 広島営業所
広島県・鳥取県・島根県・山口県・香川県・愛媛県・高知県
TEL 082-423-5521(代) FAX 082-423-8251 - 九州営業所
福岡県・大分県・佐賀県・長崎県・熊本県・宮崎県・鹿児島県
TEL 092-573-6165(代) FAX 092-573-6309
取出ロボットの定期点検をお薦めします
安定生産のためにハーモがサポート
取出ロボットの急なトラブルを未然に防ぐためには、定期的な点検による予防保全が不可欠です。ハーモのサービス担当がお客様の取出ロボットを定期的に点検し、必要な部品交換や修理をご提案いたします。
また、成形現場の自動化や射出成形機の安全規格である『JIS B6711』の改訂など、プロならではの視点でお客様の生産に役立つサポートをいたします。お困りごとがございましたら、お気軽に担当各営業所にご相談ください。
取出ロボット点検診断サービスのお問い合わせ
射出成形に関するコンテンツ
射出成形について
射出成形の原理、基本機構、成形工程、成形機の種類、プラスチック樹脂の種類など、プラスチック成形にまつわる基礎知識をまとめています。詳しくは下記ページをご覧ください。
樹脂不足について
樹脂不足や樹脂価格高騰などの環境変化は射出成形加工業者様にとって大きな課題です。代替品樹脂の検討やリペレット化の推進、リサイクル率向上など、詳しくは下記ページをご覧ください。
成形不良について
株式会社ハーモでは射出成形の不良対策にお応えしています。成形周辺機器を工夫することで不良改善を実現し、品質向上を目指せることもあります。お気軽にご相談ください。詳しくは下記ページをご覧ください。
ゲートカットについて
ニッパ専門家に取材した射出成形のゲートカットの基礎知識のほか、待機ニッパによるゲートカット位置設定の課題 、ワンタッチ待機ニッパなど、段取り時間短縮についてまとめています。詳しくは下記ページをご覧ください。